湿地の秋を代表する花の一つですが、湿ったところではしばしば群落を見ることができます。今年は山間部の棚田の休耕田や水路脇で多くの花を楽しむことができました。秋の七草の一つフジバカマは大変貴重な種類で野外ではなかなか見ることができません。それに対し、このサワヒヨドリやヒヨドリバナは普通に見ることができる種類です。花はそっくりなので、七草のフジバカマはヒヨドリバナの仲間全体を指すのではないかという説もあります。一番解りやすい違いとはいえませんが、私がもっとも違うと思っているのは花の香りです。フジバカマはとても良い香りをしていますが、他は香りがあまりありません。この香りを楽しむため、フジバカマは七草と詠まれた当時には広く栽培されていたという話がありますので、七草のフジバカマは、やはりフジバカマという種類そのものだったのかもしれません。
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