初夏に雑木林の林縁でしばしばものすごい群れを作っているカメムシです。カブトムシやクワガタムシ、テントウムシといったコウチュウの仲間によく似た姿のため、昆虫採集をはじめたばかりの子どもたちがカメムシくさいにおい爆弾の一発の洗礼を一度は受けるであろうカメムシです。秋口ぐらいには越冬する場所探しの途中なのか、結構あちこちに飛来するようで、しばしば洗濯物にとまっているのに気づかずに取り込んで、においの洗礼を受ける種類でもあります。個人的にはくさいにおいの三大カメムシの1つといいたい種類です。ちなみに三大には、このマルカメムシ、クサギカメムシ、アオクサカメムシとしてしまいました。とはいえすべてのカメムシがくさいかというと、ハーブの香り、甘い香水の香り、あめ玉のような香りというように、素敵な香りの持ち主もおります。この香りをかぐマニアも世の中には存在するぐらいです。
このマルカメムシをはじめ、カメムシの仲間は親子共々群れていることがよくあります。ただし同じところにいても真社会性昆虫のように親が子育てをしているわけではありません。同じところによくいるのは、食料が同じことと、もう一つ集合フェロモンというにおい物質を出していることによります。このにおいがあると、そこに食物があるとわかりますので、他のところの仲間が集まってきます。このためカメムシの仲間はしばしば群れているのです。
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