私が子どもの頃には名古屋で見ることができない南のチョウでした。高校生の時はじめて東海市で目撃した感激は今でもよく覚えています。これ以降だんだんと分布を広げてきて、今では名古屋でも普通のチョウになってしまいました。なお写真はメスになります。
このチョウはベイツ型擬態を行っている種類としても知られています。体内に毒を持っていることで身を守っているチョウを毒チョウといいますが、その毒チョウであるカバマダラやスジグロカバマダラというチョウによく似ているのです。毒チョウであるカバマダラたちは鳥からはあまり襲われません。そのチョウとそっくり化けることで、自分も毒があると思わせることで身を守っているチョウとして知られています。もっともカバマダラやスジグロカバマダラはまだ名古屋では滅多に見ることができない迷チョウです。これらは台風の時などに迷い込んでくるようなチョウなのです。毒チョウがいないのに真似をしていても役に立たない気がしますが、カバマダラなどがいる南から渡ってきた鳥はだますことができますので、多少は役に立つと考えられています。
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