ヤノクチナガオオアブラムシ

トビイロケアリ
一番上の写真はほぼ中央にいるのがヤノクチナガオオアブラムシです。その周りにいるアリが、トビイロケアリです。ちょうどヤノクチナガオオアブラムシのクチナガの名前となった長い口が上に伸びている姿がわかると思います。お尻の方でアリが口を出していますが、アブラムシのお尻から出てくる甘露(かんろ)を吸い取っているところです。

トビイロケアリはヤノクチナガオオアブラムシから甘露をもらう代わりに、外敵や厳しい環境から守るための住居を造ることが知られています。真ん中の写真は木の幹に土のおおいがついているところで、下の写真ではこの土のおおいが根元にまでびっしりと埋まっていることがわかります。一番上の写真は、そのおおいの一部分をくずして写真を撮ったものです。ヤノクチナガオオアブラムシは身を守ってもらい、トビイロケアリは食料をもらうということでお互いが利益を受けているのです。このような関係を相利共生(そうりきょうせい)と呼んでいます。