図鑑(フナビオおうえんずかん)について

目録に印があるものが、自生のもの、花壇などから逃げ出して野生化したものです。 印が明らかな植栽のものですが、ブドウ、イネなどの農作物や花壇の花といった園芸種は除いています。 植栽のものは、主として船島小学校とその周りの畑の垣根などの観察しやすいところに植えてあるものです。 なお、野生のものと植栽のものがある場合は、野生を優先して○印をつけています。

図鑑に掲載されている種は、 「フナビオから歩いて30分以内の地域で、できるだけ安全、かつ、 人に迷惑をかけない場所で観察できる生き物」でまとめたものです。

したがって、安全上の観点から、池や川の中に入らないと見られない、 藪の中に分け入らないと見られないものは入っていません。 また、人に迷惑をかけない観点から、畑や人家の花壇には立ち入らないで見られるものとなっています。 人家の垣根にしかない植物も、家をのぞきこまれていると勘違いされないように省きました。

東海市では過去に2冊、「東海市の自然(1979年発行)」、 「東海市の自然をたずねて(1995年発行)」という自然を紹介した本が出ています。 しかし、最新刊でも発行からすでに20年以上経ち、かなりの種類の生き物が見られなくなったり、 外来種が多数侵入したり、と見られる生き物は変化しています。

この図鑑では過去の本のものは記録としてどこに載っているのかを示し、 2015年に観察できたのはどれかを示すことで、東海市全体の記録を充実させ、 目録の意味を持たせるようにもしました。参考になれば幸いです。

東海市での撮影は2006年から始めており、写真はこれを使用しましたが、 撮りためた種類でも2015年には見られなくなったものもありました。 そのため、今回は2015年の一年間で観察できた野生の植物全種類を掲載しています。

その中には東海市にあと何株、何ヶ所あるのだろうという植物など、稀になったものも含め、 できるだけ観察時点の自然を紹介することで、東海市の本のデータを補てんする意味を持たせました。

逆に、移動などの変動や偶然性もある昆虫や鳥などの動物は、 東海市から絶滅した可能性があるものを除いて、2015年の調査にはこだわらずに掲載しています。

当初計画ではフナビオ専門の図鑑を作成しようと思いましたが、 フナビオの環境も年々少しずつ変化しています。 一番大きく変わったのは、設置した当時の明るい環境から木々が成長してきたため、 明るい環境の生き物が減り、少し暗い環境の生き物が増えていることです。

一年草では今年見られたものが来年見られるとも限らないですし、 逆に新しく見つかるものもあり、絶えず変化している状況で、 これはこれでフナビオの魅力ともなっています。 今後もどんどん変化していくことが予想できますので、フナビオ専門の図鑑を作成しても、 長く利用されない可能性があると考え、フナビオ専門の図鑑ではなく、 周囲の生き物を含めた次第です。

また、フナビオ設立と維持管理の思想などを鑑みると、周囲の生き物もよく知っておく必要があります。 このことも考えて調査範囲を広げた地域での生き物を紹介しています。

フナビオから歩いて30分の範囲の自然に限定しても、 東海市全体のいろいろな環境をかなり網羅できます。 このことから東海市の生き物図鑑としての活用も考慮し、 過去の発表内容も気づいたものは網羅しました。

なお、撮影地は東海市のものはできるだけ観察に行きやすいように明記することとしましたが、 それ以外の市町村で撮影したものは明記していません。 東海市で撮影出来次第、順次差し替えていくつもりです。

それと写真はフナビオでの活動に限り、船島小学校の教職員・児童の使用は認めますが、 それ以外の方の無断使用は禁止としますので、ご了承ください。

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